- 2009年5月27日 11:23
- FreeMagazine VOX
VOX本誌で掲載している「宇野亜喜良 太宰を語る」に引き続き
宇野亜喜良インタビューをこちらでお送りいたします。
全2回の連載(?)なので今回で最終回です。
vol.2は宇野さんのお仕事についてです。
仕事に対する姿勢などなど。
また、そこから派生して"イラストレーターとは"というお話も。
つづきへどうぞ!
イラストだけでなく幅広くお仕事なさっていますよね。
絵を描くことが本来の仕事なんですけどね。でも芝居も好きだから、なんか関わっちゃっていて。舞台の美術をやったりだとか、本や芝居の構成を考えたりとか、ただ衣装をやったり舞台装置をやるだけでなくて、舞台美術が劇自体に関わっていくようなことをやりたいというのがあるんですよ。だから舞台の仕事もそういう関わり方が多いですね。
こういった芝居がお好きだというのはありますか?
それがね、あんまりないんですよね。仕事が受注で生産するわけだから、テーマが来てから考えることが多いんですね。そこが画家とイラストレーターの違いですよね。仕事の依頼がなくても描けるのが絵描きで。僕なんかは依頼が来てこういうテーマだって言われると、それはどうやって描こうかなとか漠然と思い浮かべながら描く。要求がないと描く気にならなくなっちゃったりしてね。人生長く生きてしまったから。だからそういう習慣のせいか、やりたいこととか好きなことって来ないとわからない。頭の中でこういうのがやりたいというより、こんなキャスティングでこういう芝居を作りたいとか言われると、じゃあ僕の参加の仕方はっていうふうになってくるんですね。だからあまり観念としての何かというのはないんですよ。その変わり劇場が決まって、ここだとこういうことが出来るかなって、条件がいっぱい決まってくると面白くなってくる。
画家って言うと近代以降の自由に描けていて、自分の考え方とか自分の情感を描くっていうふうに考えるけど、ルネサンスとかそれ以前は要求がないと描かない人が多かったんじゃないかな。このスペースに描けって言われて考えるみたいなね。しかもイラストレーターと同じでキリストとかの話を実際にあったようにリアルに描く説得するためのものだったり、絵画的な感動っていうより聖書の中の事件が本当にあったんだとさも思わせる感じとかね。例えばスペイン辺りのマリア信仰とか、マリアの彫刻なんかを街でパレードしたりしてすごいリアルですよね。それからキリストも血が流れているように。だから頭や言葉だけでキリストってこんなに偉かったんだとかマリアがこうだっていうよりも、キリストの血が流れているような絵を見て"居たんだ"と思わせる道具だったんでしょうね。絵画とか彫刻とか。スポンサーの要求の中で仕事をする。そういう意味では絵描きっていうよりも今風に言うとイラストレーターかもしれないですね。
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